パフォーマンス比較¶
このセクションでは、各投資資産の長期的なパフォーマンスを比較分析します。1年間および3年間の期間で、リターン、ボラティリティ、シャープレシオなどの主要指標を通じて各資産のパフォーマンスを評価します。
1年間のパフォーマンス比較¶
2024年5月から2025年5月までの1年間の各資産のパフォーマンスを分析します。

1年間のリターン比較表¶
以下の表は、各資産の1年間のリターン、ボラティリティ、シャープレシオを示しています。
資産コード |
資産名 |
リターン(%) |
ボラティリティ(%) |
シャープレシオ |
|---|---|---|---|---|
1357 |
NEXT FUNDSドイツ株式・DAX(為替ヘッジなし)連動型上場投信 |
21.52 |
15.37 |
1.25 |
314A |
iシェアーズゴールドETF |
46.98 |
18.83 |
2.27 |
3234 |
森ヒルズ |
3.04 |
13.35 |
0.04 |
3471 |
三井不動産ロジスティクスパーク |
9.52 |
16.76 |
0.39 |
8985 |
ジャパン・ホテル・リート投資法人 |
-9.44 |
20.84 |
-0.62 |
2931113C |
ニッセイ外国株式インデックスファンド |
5.82 |
20.76 |
0.11 |
03311187 |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
6.01 |
21.77 |
0.09 |
9I312179 |
楽天・全米株式インデックス・ファンド |
6.07 |
22.05 |
0.08 |
89315135 |
SBI-EXE-i全世界REITファンド |
1.08 |
18.30 |
-0.03 |
89319236 |
SBI-SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) |
27.66 |
13.04 |
1.94 |
8931A236 |
SBI-EXE-iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし) |
31.49 |
17.38 |
1.69 |
6431917B |
三井住友TAM-SMTゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし) |
30.88 |
17.72 |
1.63 |
1年間のパフォーマンス分析¶
過去1年間のパフォーマンスから以下の特徴が見られます:
- 主要なポイント
金関連資産の継続的な優位性:iシェアーズゴールドETF(314A)が46.98%の最高リターンと2.27の最高シャープレシオを達成し、引き続き最も優秀なパフォーマンスを記録しています。
ドイツ株式の好調なパフォーマンス:NEXT FUNDSドイツ株式・DAX(1357)が21.52%のリターンと1.25のシャープレシオを記録し、欧州株式の堅調さを示しています。
米国株式の改善:米国株式関連ファンドは前月から改善し、6%前後のリターンとなりました。ボラティリティは20%超と高めですが、プラスリターンに転じています。
金の為替ヘッジ効果:為替ヘッジありのゴールドファンド(89319236)は27.66%のリターンでボラティリティが13.04%と、為替ヘッジなしタイプよりもリスクを抑制しながら高いシャープレシオ(1.94)を実現しています。
REITの二極化:三井不動産ロジスティクスパーク(3471)が9.52%のプラスリターンとなった一方、ジャパン・ホテル・リート(8985)は-9.44%と依然として厳しい状況が続いています。
3年間のパフォーマンス比較¶
2022年5月から2025年5月までの3年間の各資産のパフォーマンスを分析します。

3年間のリターン比較表¶
以下の表は、各資産の3年間のリターン、ボラティリティ、シャープレシオを示しています。
資産コード |
資産名 |
リターン(%) |
ボラティリティ(%) |
シャープレシオ |
|---|---|---|---|---|
1357 |
NEXT FUNDSドイツ株式・DAX(為替ヘッジなし)連動型上場投信 |
32.25 |
15.37 |
1.87 |
314A |
iシェアーズゴールドETF |
62.01 |
18.83 |
2.94 |
3234 |
森ヒルズ |
3.55 |
13.35 |
0.06 |
3471 |
三井不動産ロジスティクスパーク |
12.05 |
16.76 |
0.52 |
8985 |
ジャパン・ホテル・リート投資法人 |
-7.85 |
20.84 |
-0.56 |
2931113C |
ニッセイ外国株式インデックスファンド |
18.46 |
20.76 |
0.71 |
03311187 |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
19.78 |
21.77 |
0.73 |
9I312179 |
楽天・全米株式インデックス・ファンド |
19.45 |
22.05 |
0.70 |
89315135 |
SBI-EXE-i全世界REITファンド |
9.32 |
18.30 |
0.35 |
89319236 |
SBI-SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) |
36.78 |
13.04 |
2.57 |
8931A236 |
SBI-EXE-iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし) |
41.84 |
17.38 |
2.23 |
6431917B |
三井住友TAM-SMTゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし) |
41.05 |
17.72 |
2.15 |
3年間のパフォーマンス分析¶
3年間の長期パフォーマンスから以下の特徴が見られます:
- 長期投資の視点
金関連資産の圧倒的な優位性:iシェアーズゴールドETF(314A)が62.01%の最高リターンと2.94の最高シャープレシオを記録し、長期投資における金の価値を証明しています。
米国株式の安定した成長:米国株式関連ファンドは3年間で約20%のリターンを達成し、長期的な成長性を示しています。シャープレシオも0.7程度と安定しています。
ドイツ株式の好調な長期パフォーマンス:NEXT FUNDSドイツ株式・DAX(1357)は32.25%のリターンと1.87のシャープレシオで、欧州株式の中でも特に優秀なパフォーマンスを示しています。
為替ヘッジ戦略の有効性:3年間のデータでは、為替ヘッジありのゴールドファンド(89319236)がボラティリティを抑制しながら36.78%の高いリターンと2.57の優秀なシャープレシオを実現しています。
REITの長期的な課題:ジャパン・ホテル・リート(8985)は3年間で-7.85%とマイナスリターンとなり、コロナ禍以降のホテル業界の構造的課題が長期パフォーマンスに影響しています。
詳細なパフォーマンス統計¶
以下のセクションでは、各資産のより詳細なパフォーマンス統計を提供します。
最大ドローダウン分析¶
各資産の最大ドローダウン(ピークからボトムまでの最大下落率)を分析することで、リスク特性をより深く理解できます。
ローリングリターン分析¶
各資産の時間軸別ローリングリターンの推移を確認することで、パフォーマンスの安定性を評価できます。
資産配分への示唆¶
パフォーマンス比較の結果から、以下の投資戦略への示唆が得られます:
分散投資の重要性
1年間と3年間で異なるパフォーマンスを示す資産クラスがあることから、時間分散と資産分散の重要性が改めて確認できます
金関連資産は全期間で良好なパフォーマンスを示しており、ポートフォリオの核として機能しています
為替ヘッジ戦略
金投資において、為替ヘッジなし商品は過去3年間で為替変動の恩恵を受けました
ただし、為替ヘッジあり商品はボラティリティを抑制する効果があり、リスク許容度の低い投資家には適しています
REITと株式の補完性
REITと株式は異なる値動きを示すことがあり、相互に補完的な役割を果たしています
森ヒルズ(3234)は最もボラティリティが低く、安定性を重視する投資家にとって魅力的な選択肢となっています